目次
- 1. ピーピースルーとは
- 2. ピーピースルーが溶解・分解可能な汚れのタイプ
- 3. ピーピースルーの種類
- 4. どのピーピースルーを選べばよい?
- 5. ピーピースルーKとピーピースルー(温水用)の使い方
- 6. ピーピースルーFの使い方
- 7. ピーピースルーを使うにあたっての注意点
- 8. ピーピースルーはどこで手に入る?
- 9. ピーピースルーは強力な洗浄剤!正しい使い方をしよう
1. ピーピースルーとは
排水管の詰まりやにおいを解消する強力な洗浄剤
ピーピースルーとは、排水管の詰まりやにおいを解消する洗浄剤だ。もともと業務用のため洗浄力が強く、詰まりや汚れをすっきり落としてくれるので、キッチン・洗面所・浴室などさまざまな場所で重宝するだろう。ピーピースルーの成分
ピーピースルーの主成分は、水酸化カリウム・水酸化ナトリウム・オルトけい酸ナトリウムなどだ。これらアルカリ性の成分は、油脂たんぱく質を溶かす性質をもつ。ピーピースルーがすごいところ
ピーピースルーの何がすごいのかというと、第一にその洗浄力の高さが挙げられる。一般的なパイプクリーナーは除菌・漂白の効果がある成分を薄めて使っているのに対し、ピーピースルーは除菌・漂白成分を薄めていないため濃度が高い。さらに3種類もの除菌・漂白成分を組み合わせていることで、汚れに作用する力も強いのだ。2. ピーピースルーが溶解・分解可能な汚れのタイプ
ピーピースルーには油脂たんぱく質を溶かす性質があると紹介したが、具体的にどのような汚れを溶解・分解できるのだろうか。ここではピーピースルーが分解できる汚れのタイプを見ていこう。ピーピースルーで落とすことのできる汚れ
- 動植物性の油脂たんぱく類
- 野菜のくず、食べ物のくず、魚の小骨、茶がら
- 毛髪、羊毛製品、絹製品
- 石鹸くず
- 脂皮のかす、あか、排せつ物
- 細菌性のスライム、ヘドロ
ピーピースルーが汚れを落とすメカニズム
排水管の汚れ・詰まりの原因となる物質は、油脂物と有機物がほとんどだ。この油脂物と有機物に細菌などが発生し、繁殖・発酵することで嫌なにおいのもととなる。ピーピースルーに含まれるアルカリ性成分が化学反応で上記の油脂物・有機物・細菌類を溶解することで、排水管の主なトラブルを解消できるのだ。3. ピーピースルーの種類
ピーピースルーには以下のようにさまざまな種類がある。使用する場所や排水管の種類によって使い分けよう。ピーピースルーK
ピーピースルーKは、排水管の汚れ・詰まり・においを除去するフレーク状の洗浄液だ。温水が使えない箇所や、水温が低い寒冷地に向いている。ピーピースルー(温水用)
約40度の温水が出る箇所で使える、フレーク状のタイプ。洗浄力はピーピースルーKと同等程度で、汚れや詰まり、においをキレイに分解できる。ピーピーエル(液状)
ピーピースルーKや温水用がフレーク状であるのに対し、ピーピーエルは液状のタイプだ。そのため排水管全体に行き渡りやすく、発熱性もないため塩化ビニル管にも使える。ピーピースルーF
ピーピースルーFは顆粒タイプで、強力な発泡と発熱が特徴。医薬用外劇物に指定されず、環境への影響にも気を配っている。キッチン・洗面所・浴室での使用が適している。ピーピースカット
粘性が高く、汚れにしっかり付着して分解する。こちらも医薬用外劇物に指定されず、パイプクリーナーとして扱いやすい。キッチン・洗面所・浴室での使用が適している。4. どのピーピースルーを選べばよい?
ご家庭の排水管に使用するなら「ピーピースルーF」
一般家庭で使用するのであればピーピースルーFがおすすめだ。ピーピースルーFはピーピースルーKなどと異なり医薬用外劇物ではないため扱いやすく、ほかの種類よりも危険性が低い。またホームセンターでも販売しており、手軽に手に入れやすいのもメリットだ。ピーピースルーKなどは「医薬用外劇物」に指定されている
ピーピースルーFとピーピースカット以外の種類は、医薬用外劇物に指定されている。ピーピースルーKなどの医薬用外劇物を使用するには、同封されている毒物劇物譲受書に記載し、製造会社に送付する必要がある。5. ピーピースルーKとピーピースルー(温水用)の使い方
ここからはピーピースルーの詳しい使い方を紹介しよう。まずはピーピースルーKと、ピーピースルー(温水用)の使い方から見ていきたい。いずれも発熱性があり、排水口や排水管の素材によって使い方が異なるので注意してほしい。金属など耐熱性のある排水口や排水管の場合の使い方
- 排水口の受け皿を取り外す。汚水がたまっている場合、ポンプなどを使ってできるだけ捨てておこう。
- ピーピースルーは排水口の中に直接入れず、排水口のまわりにかける。量は1回あたり200~300g程度が目安だ。
- ピーピースルーKの場合は水を、ピーピースルー(温水用)の場合は温水をゆっくりとかける。水や温水の量は600~900ml程度が目安だ。
- ピーピースルーが水や温水に反応して汚れを溶かしていくので、5分ほど放置しよう。
- 排水口に10~20L程度とたっぷりの水を流す。
塩ビなど耐熱性のない排水口や排水管だった場合の使い方
- 排水口の受け皿を取り外す。汚水がたまっている場合、ポンプなどを使ってできるだけ捨てておこう。
- ピーピースルーを水や温水に混ぜて洗浄液を作る。1Lの水に対し約250gのピーピースルーを少しずつ入れて、しっかりかき混ぜよう。
- 手順2で作った洗浄液を排水口に注ぎ、10分ほど放置する。
- 排水口に10~20L程度とたっぷりの水を流す。
6. ピーピースルーFの使い方
ここでは医薬用外劇物に指定されておらず一般家庭でも使いやすい、ピーピースルーFの使い方を紹介する。用意するもの
- ピーピースルーF
- お湯(500~600ml程度)
- ゴム手袋
- マスク
- ゴーグル
ピーピースルーFの使い方
- ピーピースルーFを排水口のまわりにかける。量は1回あたり150g程度が目安だ。
- ピーピースルーFにゆっくりと温水をかける。量は500~600ml程度が目安だ。その後30分~1時間ほど放置しよう。
- 排水口に10~20L程度とたっぷりの水を流す。